メニュー

「剣道」は生き残れるか?

[2025.07.30]

柔道と違い、剣道はオリンピック種目になっていません。両方とも日本発祥の武道ですが、剣道は各国からオリンピック競技として採用を打診されているにもかかわらず、国際剣道連盟が拒否をしているためとのことです。剣道は自分と向き合い自己を高める「道」であり、勝敗を付けるスポーツとは異なる。これが理由だそうです。

日本の文化で育った者として、その精神性・孤高性は「好ましい」と感じられます。個人的には、勝つために反則に近い行動をとる、審判に執拗にアピールするような競技態度には好ましい感じはもちません。(競技の例えは不適切かもしれませんが、サッカーよりラグビーが好きです)

反面、国際競技になっていかなければ、これから人口が減っていく日本の「道」は文化としても衰退していってしまうのではないか?とも思います。柔道は見て楽しめる、勝敗がはっきりわかるように、帯ではなく胴衣を色分けし、畳の色も変えています。そんななかでも一本技が決まったら即決着という「ルール」は変えていません。オリンピック種目になったことで世界中で競技者人口が増えているのも事実です。そしてスポーツであれば、勝ちにこだわる、ルールにのっとっていれば反則ではありません。「恥ずかしい行い」と感じるのは少数派になるのかもしれません。

剣道連盟の選択、その「心意気は良し」ですが、国際競技のなかで文化を残しながら生き残れるような方法が無いものか?茶道や書道のように自己と向き合う文化をどう残していくか?そんな時代になっているように思えます。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME