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専門家が信頼されない日々

[2022.07.06]

現代はネットでいろいろな情報がすぐに検索できます。エアコン工事をネット動画などを参考にして自分で行ったところ火災になった事がニュースになっていました。

専門家は知識や経験を通じて、最善の方法を提案する役目なのですが、利用者は専門知識がないために、その「選択」がどれくらいの有用性かを推し量ることはできません。(わかれば自分でやっているわけです)知識にたいする差を埋める方法としてネット情報が役に立っているようですが、反面その弊害もあると思えます。

鼻炎薬は効かないので、この薬はいらない(と薬局で断っている)、抗原検査で陽性になったが、PCR検査を強く希望される。診療現場でも大いに増えました。

ネットで「鼻炎薬」と出ている薬は「抗アレルギー薬」ですので鼻以外の症状にも十分有効です。医師は治療に対する反応を見るために処方していることもあります。

抗原検査は感度が低いですが、低感度検査で陽性であれば、PCR検査を行う意味はないと言えます。(PCRは高額検査であり費用効果的にも無駄になり、当然保険適応もありません)

診察室で丁寧に説明しているつもりですが、診察室を出てスマホで検索し、診察を受けた医師よりネットに表示された情報の方を信用される方が多くなっている印象です。

 

まだまだ自分の「未熟さ」を思い知らされていますが、反面もう少し対面で説明している「専門家」を信頼してほしいなぁとも思う日々です。

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