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体のサインを信じることと、その難しさについて

[2023.12.23]

「手術しなければ5年しか生きられないっていうんだよ、それなら意味ないでしょう、普段はなんともないし、まだまだ仕事だってしたいのよ」

1か月ほど続く症状から、ある疾患を疑い病院専門医に紹介したところ手術が必要と言われた方です。5年というのは「元気でいられる時間ではない」こと。症状が進んでから手術をしてくれと言っても機能不全が進んでしまい手術ができないこともあることをお伝えしました。

その次の患者さんは「3日前にもらった薬でだいぶ症状は良くなってきたが、薬が無くなったのでほしい」として来た方でした。初回同様きちんと予約をして外待合で診察を受けていただきましたが、ご自身のおっしゃる通り、各所見も改善していて、ここまで改善していれば再受診はしない方がほとんどです。不安障害などは無い方でした。

偶然、続けて診た患者さんで、考え方が正反対で印象的でした。様々な症状が出ているにもかかわらず体を「過信」され手術が必要になったにも関わらずそれでも体を信用する、反面、体のサインは良くなっているにもかかわらず、それより、(手間をかけてでも)医師に「受診」する事で安心されるかた、様々な解釈が求められるかかりつけ医の外来です。

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患者さんのプライバシーのため、多少の修飾をして記載しています。

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