社会が正常に戻るために
インフルエンザとコロナが同時期に流行しています。発熱外来の電話が鳴りやまない中、コロナワクチンの接種と並行して、インフルワクチンも前倒し開始としました。
近隣の学校では運動会が開催され、その後発熱者が増え始め、学年閉鎖になりました。しかし、「クラスでまとまって大声で応援する」「仲間と喜び合う」運動会の経験が学校にやっと戻って来たとも言えます。入院するほどの重症者は出ていない今、先生方の決断は正しかったと個人的には思います。親御さんも冷静に受け止めておられるようです。
基礎疾患のない若い人は「免疫的強者」です。これからも教育や社会活動では、若い人はどんどん生活を戻していくことが必要でしょう。
一方、抗がん剤治療中や糖尿病患者さん、妊婦さんや高齢者は「免疫的弱者」にあたります。見た目ではわからないことも多い点が厄介ですが、これからの生活においては、すべての人が「弱者が近くにいる」ことを考えて日々の行動することが求められています。
いろいろと意見はありますが、できることで一番有効なのはワクチンです。（コロナワクチンは）副反応も出ますが、世の中のために、弱者へのために打っておく。そして手洗いとうがい、症状がある時には高齢者には近づかない、会わない。あやしければ市販キットでの自己検査、市販薬で改善しなければ医療機関の利用、などが「規範として求められる」時代になってきたと感じます。
感染拡大を受け、インフルエンザワクチンの接種開始を早めました。ただ、お子さんや高齢者の公費は１０月開始となるため、９月中の接種ではすべて自費扱いとならざるを得ませんが、すこしでも不安解消になればとの考えで決めています。来年度からはコロナワクチンについても、医療機関側が発注できるようになるので、打てる打てないの混乱は解消されると思われます。
過去記事：ワクチンの誤接種に気を付けています
