デジタルデータでは消えてしまう情報こそ家庭医には重要
[2022.08.08]
「手の震え」で困っている方がおられます。筋肉や神経の病気を疑い、処方で「よくなった」とお聞きし、以後も特に困ってはいないとのことで、この方について、問題は「解決」したものと思っていました。
しかし、健診で書かれた問診表の字を見て、まだまだこの方にとっては困った状態であろうと推測できました。
オンライン診療やデジタル問診が「メリット」として㏚されています。そこでは手書きの文字ではなく、文字「情報」のみがやり取りされ、書かれた内容に沿って診療がはじまります。
しかし、こうしたアナログ情報「手書き文字」にこそ、多くの情報が含まれている。手書き文字を一目見れば、その障害が推測できる。我々家庭医こそ、アナログデータを重視すべきではないのか。多くのことを学ばせてもらった手書き問診票です。