経鼻ワクチンによるパラダイムシフトの予感(その3)
さて、経鼻ワクチンです。鼻に薬液を注入することは、人を傷つける医療行為に当たるのでしょうか?国家資格は必要でしょうか?
鼻スプレー薬剤は市販されています。大きな副作用の可能性のあるものでも医師の処方せんがあって、薬剤師さんの処方の元であれば処方箋医薬品として患者さんは自宅で処置を行えます。副作用が出れば翌日に医療機関をかかる、万一アナフィラキシーなどの重篤な症状が起きれば夜間でも救急対応をしています。
針を使わないワクチンは、ヒトを傷つけません。痛くないという意味以上に、自宅で、無資格者が投与できる初めての「ワクチン」の可能性があるように思えます。お母さんが自宅でお子さんにワクチンを投与できるようになれば、小さなお子さんがいる家庭にとっては朗報ではないでしょうか?いち開業医のまったくの個人的見解にすぎませんが、ワクチンであっても自宅投与ができるような方法を検討していただきたいですし、こうした投与方法のワクチンが増えることを期待します。このワクチンがパラダイムシフトを起こすことになればいいと思います。
※唯一の心配は「生ワクチン」ということですが、それは弱毒化されたものであり、投与の前後で十分手指衛生に気をつければ解決できると思います。(ポリオも経口生ワクチンですが、こちらは量を間違えずに入れなければならない点、万一感染を起こした場合の重篤性からも医療機関で行ったほうがいいワクチンだと思います)
蛇足の追記:生ワクチンを集めて「意図的に他人に投与」するなどの障害・犯罪行為として販売が制限される可能性はあるえるかもしれません。私の考えが単純に過ぎる?とも思えたので追記します。