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急に具合が悪くなる

[2025.05.19]

ブログに初めて本のタイトルをつかいます。

「傾聴と同意」はよく使われる言葉ですが、そうした視点を根底から崩し、その先にあるものを提示してくれ、手垢にまみれた「信頼や希望」といった言葉も考え直させられました。難解な語彙はまったくなく、読書家の中学生であれば十分読みすすめられます。哲学的な表現で泣いたり笑ったりできる経験を初めてしました。表紙ではヒョウとライオンがキャッチボールをするわかりやすい絵ですが、その帽子にも意味があり、言葉というボールがいかに的確に、そして、思わぬところに届いていくのか、相手がそれをどうキャッチし返球するのか?言葉を信頼し丁寧に作られた一冊でうれしくなりました。

ボールは映画界に届き、来年国際共同制作の映画になるようです。生きていると、病を得ると、その事実が本になり、映画にもなる、それが「偶然などではない」ことが本文で示されています。評判の映画になる予感がしています。

濱口竜介監督映画予告「急に具合が悪くなる」

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