ご家族の相談を受ける喜び
開院2週間が過ぎました。ご家族やご近所の評判を聞いて受診される方が増えています。
特に初めて医師にかかるときには、(同業である私でも)緊張します。
ある患者さんは、受診理由は風邪や花粉症の症状でした。お話をしているうちに、緊張が解け、訪問診療の話になり、診察室前に掲示した「意思決定支援」の受講についても聞かれました。そして、「実は家族が癌で闘病しているんです。」と切り出されました。
今は十分元気なのだが、いずれ抗がん剤も効かなくなるかもしれない。あまり考えたくはないが、最後は自宅で看取るかもしれないが、そのときには先生に依頼できるのか?といった話にまで進みました。初めてお会いした方から、ここまでのお話をおききすることは私にとっても初めてでした。
話しているうちに大事なご家族を「任せるに値する」と思っていただけたのでしょうか?
場所や条件などをお聞きし、(他の先生にお任せすることも含め)ベストと思えるお返事をすることができました。おきていることはとても不幸なことですが、なんとかしてご期待に応えたいと思える、そんな診療経験をさせてもらえました。
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患者さんのプライバシーを考慮し、実際の出来事を多少変更し記載していることがあります。