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「おまかせ」考

[2025.05.09]

料理店勤務の友人が、常連さんから「おまかせ」を任せられたら一人前との話を聞いて、かなり前ですが、「医者なら患者を(会話なく)触るだけで診断できるはず」と言われたことを思い出しました。

医療機関では「おまかせ」はあまり聞いたことがありません。飲食店の「おまかせ」は、料理人の技と創造力を楽しむ場ですので、ゼロからプラスへの感覚、わくわくする体験が含まれています。医療機関では受診者の「苦悩」に対応する場ですから、むしろマイナスからゼロに戻したい、「回復」を求められる点に違いがありそうです。共通するものといえば、目の前にいる自分を「信頼してくれる人」に如何に応えるか?プロフェッショナリズムは通じる点がありそうです。

料理の「おまかせ」は「黙って味わう」ものでしょうが、どうやら医療では「対話と診察」によってしか、おまかせ(治療への期待)に対応するしかなさそうです。

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